発想の転換!広告革命!
自社で育成したタレントに無料で広告宣伝させることを考案した株式会社イエローキャブの山本社長に、そのテクニックの全容を伺いました。
<目次>
1.自社の商品・サービスを持っている会社に朗報!?
2.無料で広告宣伝できるのは何故か?
3.芸能プロダクションのビジネスモデル
4.少人数でもできる新規事業
5.アイデア次第で生み出せるシナジー効果
1.自社の商品・サービスを持っている会社に朗報!?
──── イエローキャブさんといえば有名ですが、フランチャイズ事業をされているとは知りませんでした。どのような事業を展開されていらっしゃるのでしょうか?
山本社長 当社は、ご存知のように芸能プロダクションなのですが、その芸能プロダクションの事業をフランチャイズ展開しています。具体的には、イエローキャブのブランドを使って、アイドルユニットやグラビアアイドル、女優、モデルなどを発掘・育成していくのがお仕事です。
──── 芸能プロダクションというのはフランチャイズが多いのですか?
山本社長 いえいえ、そんなことはありません。実は当社が日本で初めて芸能プロダクションをフランチャイズ化した会社なんです。
──── 今回、自社商品・サービスを無料で宣伝できる、というお話を聞いたのですが、どうしてそんなことができるのか教えていただけますでしょうか?
山本社長 はい。芸能プロダクションをフランチャイズ化することによって、多くの異業種の企業様に加盟していただくことに成功しています。その中には、自社の商品やサービスをお持ちの企業様もいらっしゃって、芸能プロダクションというビジネスモデルと組み合わせることによって、新しいシナジーを生み出すことができたのです。その結果、広告宣伝にかかる費用を抑えることができたり、場合によっては無料で宣伝してもらえるということができるようになったのです。
2.無料で広告宣伝できるのは何故か?
──── 広告宣伝といえば、お金が出ていく一方というのが常識だと思いますが、なぜ無料で宣伝することができるのでしょうか?
山本社長 芸能プロダクションの収益は、育成したタレントさんが活躍することで生まれるのですが、一気にスターが誕生する訳ではありません。その成長過程ではイベントや撮影会、ライブ配信をするなどで知名度を上げていく必要があります。この時に、自社商品や自社サービスの宣伝を自社で育成したタレントさんに行ってもらうことで、タレントさんは露出が増え、タレントとしての実績になり、企業様は無料でプロモーションを行うというWin-Winの関係が生まれるのです。
──── それはインスタグラムとかTicTokとかで宣伝してもらうということなのでしょうか?
山本社長 そういうケースもありますが、通常広告代理店などを通じて広告宣伝をすると、タレントさんを使う場合にはキャスティングなどの製作費がかかります。この部分をまるまるカットできますので、パンフレットの商品説明に使用したり、自社で作るサービス紹介動画などにも自社タレントを活用することができます。SNSでフォロワー数が多い場合はギャラなどを発生させてあげて欲しいですが、ほかにもいろいろな形でWin-Winの関係を作ることができます。
──── なるほど!それで露出が増えればタレントさんも有名になるし、企業さんも有名タレントを使っているということでブランド価値も高まりますね。
山本社長 広告宣伝費を無料にすることが目的で加盟いただく訳ではありませんが、結果としてそういう効果が出ているということです。
3.芸能プロダクションのビジネスモデル
──── タレントさんを使って、というのは分かったのですが、芸能プロダクションとしてはどうやって収益を出していくことができるのかを教えていただけますでしょうか?
山本社長 芸能プロダクションのお仕事は、大きく分けてるとレッスンとマネジメント。育てて、売る、というのが基本です。タレントさんが商品で、その商品を見つけるところから、レッスンを通じての育成、案件の獲得まですべてを行います。
──── タレントさんを発掘するのは簡単なものでしょうか?
山本社長 タレントの発掘を含め、加盟店さんには1から100まですべて手取り足取りお教えしています。発掘については街中でのスカウトだけではなく、オーディションを行うなどの効果的な方法があります。タレント契約については複数のパターンがあるのでこちらは数種類の契約書を提供させていただいております。
──── その後の育成や案件化についてはいかがでしょうか?
山本社長 もちろん、それらにもノウハウが数多くありまして、レッスンは本部が行っているレッスンの他、地域に3つスタジオがあったり、ビデオレッスンや講師の派遣なども行っています。演技やポージングなど、より実践的なレッスンでタレントに必要なスキルを身につけていただくことができます。案件については、本部に毎日案件が入ってきますのでその本部案件の共有と、本部のマネージャーが案件獲得方法などをしっかりレクチャーさせていただいています。
──── 肝心の収益としては、どのようになっているのでしょうか?
山本社長 加盟店様がどのような路線で行くかにもよりますが、例えば、まずは5-6人のタレント獲得を目指していただいて、ライブ配信や撮影会を中心に行い、タレント数×15~20万円の売上を出すことを目標にしていただいています。認知度が上がってきて大きな案件を獲得することができれば大きな収益を生み出すことができます。しかも芸能プロダクションのお仕事は、1人いればできるので小さく始めて大きく伸ばすことができるのも魅力です。
4.少人数でもできる新規事業
──── 新規事業として取り組む場合、専任者は1人いれば良いということでしょうか?
山本社長 実は専任でなくても大丈夫です。社員数十名いる企業様で、社長がこの事業を兼務で行っているというケースもあるくらいです。もちろん、専任で行った方が収益も出せますし、こちらもその方がいいのですが、まずは社長自らがというのも良いかも知れません。
──── それだけ簡単にできるお仕事ということでしょうか?
山本社長 いえいえ、そんなに簡単な仕事ではないですよ。レッスンとマネジメントという人を扱う仕事なので、むしろ社長業を行うのに必要なスキルを芸能プロダクションの仕事で強化していただいているような側面もあります。どのようなビジネスでも人はつきものですし、育成・管理はビジネスそのものといえます。
──── 確かにそうですね。それなら俺がやろう!という社長さんが出てくるのも分かる気がします。
山本社長 それと、芸能プロダクションの仕事を社長自らすることで、既存事業とのシナジーが生まれやすいという点もあります。
5.アイデア次第で生み出せるシナジー効果
──── 既存事業と芸能プロダクションを組み合わせるというのは、先ほどの広告宣伝費を無料にできるということのほかにあるのですか?
山本社長 はい。広告宣伝の方は実はおまけで、そのほかの狙いを持った加盟の方がメインなんです。例えば、飲食店を経営している企業様は、自社で発掘・育成したタレントさんに芸能活動以外はお店で働いてもらうことであそこはカワイイ子が多いといっていつも賑わうお店作りに活かしています。
──── それはダイレクトに本業に直結するような効果ですね。
山本社長 他にも、塾経営の企業さんは生徒さんの中からタレントを目指す方を発掘して人気が出ていたり、人に近いところでビジネスをされている企業様はアイデア次第で無限の組み合わせが考えられます。
──── 確かにお客様も人間ですし、その人自体が商品という芸能プロダクションは最強のビジネスかも知れませんね。
山本社長 全国の主要都市や地域で加盟店が増えていますが、まだまだこの動きを大きくしていきたいので、ご興味ある方がいたらご紹介よろしくお願いいたします。
──── はい。承知しました。広告宣伝を目的としてだけではなく、いろいろな企業が御社のビジネスを取り入れたら本当に面白いことになりそうですね。本日はいろいろ教えていただきありがとうございました。
山本社長 ありがとうございました。
インタビュー企業情報
企業名 | 株式会社イエローキャブ |
---|---|
所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿2-3-1 新宿モノリス18F |
代表者 | 代表取締役 山本 宗宜 |
設立 | 2019年5月(創業1980年) |
事業内容 | タレント、アーティスト等のマネジメント及び育成 ほか |