
「既存のお客様に、ほかに何か提案できるものはないだろうか」「新しい商材を扱いたいけれど、何が求められているのか分からない」――そんなお悩みをお持ちではないでしょうか。
実は、そのヒントはすでに取引のあるお客様の中に眠っていることが多いものです。ただ、日々の商談で聞けることには限りがあり、担当者の感覚に頼った判断になりがちかもしれません。
そこで役立つのが既存顧客アンケートです。この記事では、アンケートを「集めて終わり」にせず、追加提案や新しい取扱商材選びにつなげるための進め方を、6つのステップで具体的に解説します。
<目次>
- 既存顧客アンケートの進め方とは?売上につなげる全体像を先に押さえる
- ステップ1:アンケートの目的を「次の行動」から決める
- ステップ2:対象者と実施方法を選ぶ
- ステップ3:回答したくなる設問をつくる
- ステップ4:回答率を上げる依頼と実施のコツ
- ステップ5:結果を集計し「提案の種」を見つける
- ステップ6:追加提案・取扱商材の見直しにつなげる
- アンケート実施で気をつけたい注意点
- まとめ:お客様の声を、次の売上の柱につなげよう
既存顧客アンケートの進め方とは?売上につなげる全体像を先に押さえる
既存顧客アンケートとは、すでに取引のあるお客様に対して、満足度や困りごと、今後の検討事項などを質問し、営業活動に活かすための調査です。
新規開拓に比べて、既存顧客は信頼関係ができているため、率直な回答を得やすいのが大きな特徴です。うまく活用すれば、次のような成果が期待できます。
- 今のサービスへの不満を早めに把握し、解約を防げる
- お客様が抱える「別の困りごと」が分かり、追加提案のきっかけになる
- 複数のお客様に共通するニーズから、新しく扱うべき商材が見えてくる
- 満足度の高いお客様から、紹介や事例掲載の協力を得やすくなる
全体の流れは、「目的設定 → 対象と方法の選定 → 設問づくり → 実施 → 集計・分析 → 提案・商材の見直し」の6ステップです。ポイントは、最初に「結果を見て何をするか」まで決めておくこと。ここが曖昧だと、せっかく集めた回答が活用されずに終わってしまいます。
ステップ1:アンケートの目的を「次の行動」から決める
まずは、アンケートで何を知りたいのかを明確にします。おすすめは、「回答をもとにどんな行動をとるか」から逆算する考え方です。
- 解約防止が目的:不満点や改善要望を聞き、フォロー対象を洗い出す
- 追加提案が目的:今後の課題や検討中の投資を聞き、提案リストをつくる
- 新商材選びが目的:業務上の困りごとを幅広く聞き、共通ニーズを探る
目的をいくつも詰め込むと設問が増え、回答率が下がってしまいます。1回のアンケートでは目的を1〜2つに絞るのが成功のコツです。
ステップ2:対象者と実施方法を選ぶ
次に、誰に・どの方法で聞くかを決めます。取引先の規模や関係性によって、適した方法は変わります。
- Webフォーム:GoogleフォームなどでURLを送る方法。集計が楽で、件数が多いときに向いています
- 訪問・オンライン面談時のヒアリング:重要顧客には、定期訪問の際に直接聞くと本音を引き出しやすくなります
- 紙のアンケート:店舗型のお客様や、Webに不慣れな層には今も有効です
対象者は「全顧客」にこだわる必要はありません。取引額の大きい顧客、取引開始から1年以内の顧客など、目的に合わせて絞り込むと、分析もしやすくなります。また、回答者は決裁者なのか現場担当者なのかも意識しておきましょう。立場によって見えている課題が異なるためです。
ステップ3:回答したくなる設問をつくる
設問づくりは、アンケートの成否を左右する重要な工程です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- 設問数は10問前後、所要時間は3〜5分以内を目安にする
- 最初は答えやすい選択式の質問から始め、自由記述は最後に1〜2問だけにする
- 「満足していますか?」だけでなく、「現在、業務で困っていることは何ですか?」のように、自社サービス以外の課題も聞く
- 「今後1年以内に検討している取り組み(IT化、人材採用、コスト削減など)」を選択肢で聞くと、提案のタイミングが見えやすい
- 最後に「詳しい情報提供を希望しますか?」という設問を入れ、商談につなげる導線をつくる
特に最後の「情報提供の希望」は見落とされがちですが、とても大切です。ここで「希望する」と答えたお客様は、すでに関心が高い状態にあるため、優先的にアプローチできます。
ステップ4:回答率を上げる依頼と実施のコツ
どれだけ良い設問をつくっても、回答が集まらなければ意味がありません。回答率を上げるには、依頼の仕方にひと工夫が必要です。
- メールの一斉送信だけでなく、担当営業から一言添えて依頼する
- 「サービス改善のため」だけでなく、「より役立つ情報をお届けするため」など、お客様側のメリットを伝える
- 回答期限は1〜2週間程度に設定し、期限の数日前にリマインドを送る
- 可能であれば、回答者へのお礼(資料や簡単なノベルティなど)を用意する
繁忙期を避けることも大切です。業界によって忙しい時期は異なるため、お客様のカレンダーを意識して実施時期を決めるとよいでしょう。
ステップ5:結果を集計し「提案の種」を見つける
回答が集まったら、集計と分析を行います。ここでは、単に割合を眺めるだけでなく、営業に使える形に整理することを意識しましょう。
- 不満・改善要望がある顧客:すぐにフォローが必要なリストとして抽出
- 特定の課題を挙げた顧客:課題別(採用、集客、IT化など)にグループ分け
- 情報提供を希望した顧客:優先的な商談候補として営業に共有
また、複数の顧客に共通する課題があれば、それは新しい取扱商材を検討するサインかもしれません。たとえば「人手不足」を挙げる声が多ければ、採用支援や省人化ツールなど、関連商材を扱うことで既存顧客への追加提案が可能になります。
ステップ6:追加提案・取扱商材の見直しにつなげる
アンケートの価値は、結果を行動に移してこそ生まれます。集計後は、なるべく早く次のアクションに取りかかりましょう。
- 回答へのお礼と結果の共有:「いただいた声をもとに、このような改善を行います」と伝えると、信頼関係が深まります
- フォロー訪問・連絡:不満を挙げた顧客には、1〜2週間以内に連絡をとる
- 課題別の提案:同じ課題を持つ顧客グループには、まとめて情報提供や提案を行う
- 取扱商材の検討:自社で解決できない共通課題があれば、その課題を解決できる商材を探す
自社だけで商品を開発するのは時間もコストもかかりますが、代理店として他社の商材を取り扱えば、比較的スピーディーに「お客様の困りごと」に応えられるようになります。アンケートで見えたニーズをもとに商材を選べば、「売れるかどうか分からない」という不安も小さくできるでしょう。
アンケート実施で気をつけたい注意点
最後に、既存顧客アンケートを行う際の注意点を確認しておきましょう。
- 個人情報の取り扱い:回答内容の利用目的を明示し、社内での管理ルールを決めておく
- 売り込み色を出しすぎない:アンケートの中で露骨に商品を宣伝すると、回答者の信頼を損ねます
- 聞きっぱなしにしない:回答したのに何も変わらないと感じさせると、次回以降の協力が得にくくなります
- 定期的に実施する:半年〜1年に1回など継続して行うと、ニーズの変化を追えるようになります
まとめ:お客様の声を、次の売上の柱につなげよう
既存顧客アンケートは、解約防止だけでなく、追加提案や新しい取扱商材選びのヒントを得られる、とても身近で効果的な手法です。
- 目的は「回答をもとに何をするか」から逆算し、1〜2つに絞る
- 設問は10問前後に抑え、自社サービス以外の困りごとも聞く
- 「情報提供の希望」の設問で、商談への導線をつくる
- 集計結果は課題別に整理し、フォローや提案にすぐ活かす
- 共通する課題は、新しい商材を扱うチャンスと捉える
お客様の声から見えてきた課題を解決できる商材を探したいときは、さまざまな業界の商材が集まる代理店ドットコムを活用してみてはいかがでしょうか。既存のお客様との関係を活かして、新しい売上の柱を育てていきましょう。
